廣尾稲荷神社 大晦日~元旦

2019.1.9

皆様 新年あけましておめでとうございます。本年も何卒宜しくお願いいたします。

年末からはバタバタと過ごしている間にアッと言う間に年が明けるのが常。毎年、元旦午前0時より商店街有志が廣尾稲荷神社で参拝客にお神酒、甘酒、ココアを配ります。お神酒は商店街中ほどにある舛勝酒店でしか手に入らない清酒「廣尾」の樽酒。甘酒とココアは商店街専務理事の秋山さんが2日かけて丹精こめて手作りしたものです。

紅白歌合戦ががぜん盛り上がる大晦日の22時頃に商店街事務所からお鍋やコンロなど道具一式を車で廣尾稲荷神社に運びます。甘酒やココアが入った大鍋や寸胴は蓋の周りをテープでとめ、樽酒は木蓋をテープでとめた上に樽全体を大きなビニールで包みます。それでも中身がこぼれないようにと車の運転は超スロースピード。後ろから来た車には「お先にどうぞ」と道を譲りながらゆっくりと運びます。

22時ごろの神社はお焚き揚げの火を起こしたばかりの頃。境内にはまだまだ静かな時間が流れています。鳥居を入ってすぐの駐車スペースが配布場所。一番右に立派な酒樽「広尾」をでんと置き、左隣に甘酒、ココアと並べます。コンロに火をつけ、甘酒とココアが焦げ付かないようにと大きなしゃもじでかき混ぜながら温め直して長テーブルにコップを並べれば準備完了。

元旦午前0時を告げる太鼓の音が合図となり初詣が始まります。 

次々と参拝客が鳥居をくぐり、拝殿で参拝を済ますと、境内中央に設えたお焚き揚げで暖を取りながら思い思いに新年を迎えた喜びを分かち合う姿はまさに地元の風物詩。2階の舞台から鳴り響くお囃子の音色が元旦の気分を賑やかに盛り上げます。

 家族連れの子供達は同級生とばったり会って大声ではしゃいだり、時には数年ぶりの旧友に出会うこともあるようです。お神酒を手にした人々の顔はお焚き揚げの炎に照らされ一段と輝き、会話も笑い声も絶えない様子。場所がら外国の方も多く訪れます。すぐご近所にお住いのドイツ人の方は日本に来て25年目とか。年末にドイツから来られるお母様とご一緒にこの数年は毎年廣尾稲荷神社に参拝をされるとのこと。新しい出会いも尽きない初詣です。

飲み物の配布にはハッピ姿の商店街有志に交じって今年は地元女子大の学生も参加。こんなにも多くの方と「おめでとう」を言い合った元旦は初めてです、と次々に訪れる参拝客にニコニコの笑顔でアツアツの甘酒とココアを振舞ってくれました。おかわりをする方も多く大忙しです。冷え切った体を芯から温めてくれるココアは一番人気。バンホーテンにたっぷりの牛乳を加えた本格派です。大人限定で、ご希望の方には一振りの”隠し味”も用意しています。

参拝客が途切れる午前2時ごろに配布も終了。今年は配布の途中でお許しをいただき、商店街中央に山門を構える祥雲寺に出向き除夜の鐘を撞いてきました。脳天まで響く鐘の音で、とりあえず煩悩をひとつだけは取り払ってきた・・つもりです。

まだ廣尾稲荷神社に参拝をされたことが無い方は、ぜひ今年の年末は地元の神社に集い、一緒に新年をお迎えしましょう。

本年が皆様にとりまして幸多き一年となりますことをお祈りしています。

 

by  Oyaji-M

 

 

 

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